家庭医学館 の解説
ぞくはつせいふくこうじょうせんきのうこうしんしょう【続発性副甲状腺機能亢進症 Secondary Hyperparathyroidism】
副甲状腺以外の病変によっておこった低(てい)カルシウム血症(けっしょう)のため、カルシウム濃度を上げようとして、二次的に副甲状腺ホルモンが過剰に分泌(ぶんぴつ)される状態です。
持続的に副甲状腺が刺激されるため、副甲状腺は過形成となり、増加した副甲状腺ホルモンにより、血中カルシウム濃度の低下の程度は改善されますが、その代償として、骨密度の減少や、異所性石灰化(いしょせいせっかいか)などがおこってきます。
慢性腎不全(まんせいじんふぜん)で透析中(とうせきちゅう)の患者さんにみられる腎性骨異栄養症(じんせいこついえいようしょう)が典型例で、そのほか、吸収不全症候群(きゅうしゅうふぜんしょうこうぐん)などの消化管疾患、抗けいれん薬や骨吸収抑制剤などの薬剤投与中で、低カルシウム血症のおこってくる場合にもみられます。
[治療]
もとの病気の診断がついている場合がほとんどで、血中カルシウム値の低下、副甲状腺ホルモンの高値が確認されれば診断は容易です。
治療は、もとの病気の治療と並行して、カルシウム剤や活性型ビタミンD製剤などの内服で、低カルシウム血症の改善をはかります。