総体・惣体(読み)そうたい

精選版 日本国語大辞典 「総体・惣体」の意味・読み・例文・類語

そう‐たい【総体・惣体】

[1] 〘名〙
① あるものの全体。物事のすべて。
※米沢本沙石集(1283)二「此の大海は水の惣体(ソウタイ)なる故に、如此の一切の善は、法性に帰す。法性は是れ諸善の惣体(ソウタイ)なる故に」
申楽談儀(1430)能書く様「音曲に、一句一句の体を違へんとて、それ斗知りて、そうたいを知らず書かば」
② (━する) 全般的に見たり、考えたりすること。
※放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉一「総体(ソウタイ)して月面山岳は非常に高くて、急峻です」
[2] 〘副〙 (「に」を伴って用いることもある) だいたいにおいて。一体に。総じて。ある事柄を全般的、概括的に考えていうときに用いる。
※浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)四「惣躰(ソウタイ)今夜はそはそはと合点のいかぬ身振り
虚実(1968‐69)〈中村光夫〉影「総体に荒れた感じだった」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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