デジタル大辞泉
「総角」の意味・読み・例文・類語
そう‐かく【総角】
1 子供の髪形。あげまき。
2 髪を1にした子供。また、その年頃。
「―の頃に早く怙恃を喪い」〈二葉亭・浮雲〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
そう‐かく【総角】
〘名〙
※
色葉字類抄(1177‐81)「総角 ソウカク アケマキ」
※
太平記(14C後)八「
真言秘密の扉
(とぼそ)の中には、総角
(ソウカク)の護法手を束ねて
奉仕(ぶし)し給ふ」 〔
詩経‐斉風〕
② 髪を①に結った幼児。また、その年頃。幼時。あげまき。
※済北集(1346頃か)四・
新竹「総角已過漸脱
レ皮、渾身琢就碧琉璃」
※浮雲(1887‐89)〈
二葉亭四迷〉一「
風聞に拠れば、総角
(ソウカク)の頃に早く
怙恃(こじ)を喪ひ」
チョンガー【総角】
〘名〙 (coŋ-gag 「総角」の
朝鮮漢字音) 独身男子の俗称。チョンガク。
※
風俗画報‐九三号(1895)人事門「此国にては
垂髫(すいちゃう)せる
未婚者を
童蒙(チョンガー)と称し、
加冠せる既婚者を大人
(ネンガミ)と称す」
[補注]元来は未成年男子の髪型の
名称であるが、朝鮮の旧習で丁年に達しても未婚でいる男性の
蔑称として用いられていた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
総角【あげまき】
古代の髪形の一種。美豆良(みずら)の変形。髪がのびたのを左右二つに分け,耳の上で両髻(もとどり)を小さく角のように結ぶ形。おもに少年の髪形であるが,女性の間でも結われた。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
普及版 字通
「総角」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
世界大百科事典(旧版)内の総角の言及
【朝鮮語】より
…その一方で朝鮮総督府は手当を支給して官吏に朝鮮語学習を奨励し,統治政策の徹底をはかったのである。現在日本語の中の外来語として顔を出す朝鮮語は,チョンガー(総角――朝鮮の結婚前の成人男子の髪型。転じて独身の意),ヨボ(元来,ごく親しい者への呼びかけ),[アイゴー](感動詞),チマ,チョゴリ,キムチ,キーセン等々で,その歴史的なかかわりの深さにもかかわらずごく少ない。…
※「総角」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」