緒方洪庵誕生地(読み)おがたこうあんたんじようち

日本歴史地名大系 「緒方洪庵誕生地」の解説

緒方洪庵誕生地
おがたこうあんたんじようち

[現在地名]岡山市足守

足守あしもり川の左岸あおい橋東の宇野うの山麓にある。県指定史跡。文化七年(一八一〇)洪庵は足守藩士佐伯左衛門惟因の三男としてこの地に生れた。一六歳の文政八年(一八二五)大坂に出、のち蘭医として活躍するかたわら、てき(現大阪市東区)を創設して福沢諭吉など蘭学の俊秀多数を育てた。文久三年(一八六三)将軍の奥医師兼西洋医学所頭取として江戸で没した。その間天保九年(一八三八)・同一〇年・同一一年・弘化三年(一八四六)・同四年など、しばしば足守に立寄り、嘉永三年(一八五〇)には藩主木下利恭の要請に応じて帰り、除痘館を開いて藩内および近領の幼児に種痘を施した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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