デジタル大辞泉
「緞帳芝居」の意味・読み・例文・類語
どんちょう‐しばい〔ドンチヤウしばゐ〕【×緞帳芝居】
江戸時代から明治中ごろまで、条件付きで認可された格式の低い小劇場。また、そこで演じられた芝居。引き幕の使用を許されず、垂れ幕を用いたのでいう。小芝居。
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どんちょう‐しばい ドンチャウしばゐ【緞帳芝居】
〘名〙 引き幕の使用が許されないで、垂れ幕を用いた、格式の低い小劇場。また、そこで演じられた
演劇。
小芝居。どんちょう。
※落語・王子の
幇間(1889)〈三代目三遊亭円遊〉「
何処の鈍帳
(ドンチャウ)芝居へまでも皆顔の売れて居る男でげすが」
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緞帳芝居
どんちょうしばい
小芝居を蔑視した呼称。引き幕を許されず,緞帳を用いたことから名が起った。江戸時代,江戸では三座以外は正式な劇場は許されなかったが,寺社奉行の管理下にある神社や寺院の境内では,臨時に小屋掛け芝居が行われた。市ヶ谷八幡宮,湯島天神,芝神明境内などの芝居がそれで,宮地芝居,草芝居といい,また幕末期の両国のものは「おででこ芝居」「百日芝居」と称した。 1873年新劇場の建築が許可され小劇場が多く建設されたが,江戸時代の慣習を残して幕は緞帳を用いた。
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世界大百科事典(旧版)内の緞帳芝居の言及
【小芝居】より
…これらの小芝居は興行地,日数のみならず,[櫓]は許されず,回り舞台や引幕も許されなかった。引幕が使えないので緞帳(どんちよう)を使っていたために緞帳芝居の称もある。また,大坂では道頓堀の堀側に小芝居が並んでいたので浜芝居と呼ばれた。…
※「緞帳芝居」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」