織部豆腐(読み)おりべどうふ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「織部豆腐」の意味・わかりやすい解説

織部豆腐
おりべどうふ

豆腐料理一種。大きい桶(おけ)の中に温湯を張り、その中に豆腐を入れ、布目の部分を薄く切り取り、長方形棒状に切る。鍋(なべ)にごま油少々をひき、この棒状豆腐を転がし焼きにしてから3、4個の筒切りにしておく。かつお節だし汁にしょうゆ少々を入れた煮汁をたっぷり用意する。江戸時代には調味料として酒塩(さかしお)を加えた。煮汁を適量鍋に注ぎ、豆腐を加えて5~6時間とろ火で煮る。煮汁が少なくなれば、加えていく。豆腐料理としては手のこんだものである。

多田鉄之助

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android