羈束行為(読み)きそくこうい

世界大百科事典(旧版)内の羈束行為の言及

【行政行為】より

…また,行政行為の要件・手続等についても,それぞれ法による規制が存在しうる。法令が行政行為の要件および内容を完結的に,しかも一義的な文言で定めている場合には,これを〈羈束(きそく)行為〉と呼び,そうでないものを〈裁量行為〉と呼ぶことがある。
[行政行為の瑕疵と行政行為の公定力]
 行政行為が,本来あるべき態様を逸脱してなされた場合に,その行政行為には〈瑕疵(かし)〉があるという。…

【行政裁量】より

…このように法律による包括的な授権を受けて,行政機関がその授権の範囲内で自由な裁量によって行う行政活動のことを,理論上(自由)裁量行為といい,また法律上〈行政庁の裁量処分〉(行政事件訴訟法30条)という。これに対し,行政機関の活動のうち法律により厳格な拘束が行われ,行政裁量を行使する余地のないものを羈束(きそく)行為または羈束処分という。
[行政法と行政裁量]
 たとえば,国税徴収法47条1項1号は,国税を滞納した者が督促を受け,その督促にかかる国税をその督促状が発せられた日から起算して10日を経過した日までに完納しないとき,徴収職員は,滞納者の国税につき,その財産を差し押さえなければならない旨規定している。…

※「羈束行為」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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