翡翠の髪状(読み)ヒスイノカンザシ

デジタル大辞泉 「翡翠の髪状」の意味・読み・例文・類語

ひすい‐の‐かんざし【××翠の状】

カワセミの羽のようにつややかで長く美しい髪。みどり黒髪
「―、今はつけても何かはせさせ給ふべきなれば」〈盛衰記四四

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「翡翠の髪状」の意味・読み・例文・類語

ひすい【翡翠】 の 髪状(かざし・かんざし)

翡翠①の羽のように、つややかで長く美しい髪。緑の黒髪。翡翠の髪。
平家(13C前)灌頂「翡翠の御かざしつけても何にかはせさせ給ふべきなれば」
[語誌](1)女性の髪の美しさをいう中世の慣用表現。みどりの黒髪の「みどり」が、翡翠の羽毛の色を連想させることによる。「桂の黛」や「丹花の唇」と対にされることも多い。
(2)髪の美しさは「翡翠」か「楊柳」にたとえられることが多いが、「楊柳」が揺れる髪の動的な美しさの形容に用いられるのに対し、「翡翠」は髪そのものの手入れの行き届いた質感光沢があって乱れず整ったようすをたたえる際に用いられる。

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