老いらく(読み)オイラク

デジタル大辞泉 「老いらく」の意味・読み・例文・類語

おい‐らく【老いらく】

《「お(老)ゆ」のク語法「おゆらく」の音変化》年老いること。老年
「さくら花散りかひくもれ―の来むといふなる道まがふがに」〈古今・賀〉
(「らく」を「楽」の意にとって「老い楽」と書く)老後の楽しみ。老後の安らぎ。
今歳の暮にはお袋を引取って、ちと―をさせずばなるまい」〈二葉亭浮雲
[類語]高年老年老齢高齢年配高年齢年嵩としかさ晩年老境老来老後

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精選版 日本国語大辞典 「老いらく」の意味・読み・例文・類語

おい‐らく【老らく・老楽】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「老ゆ」のク語法「おゆらく」の変化した語 )
  2. 年をとり、老いてゆくこと。老い。老年。
    1. [初出の実例]「桜花ちりかひくもれおいらくのこむといふなる道まがふがに〈在原業平〉」(出典:古今和歌集(905‐914)賀・三四九)
  3. ( から転じた用法で「老楽」の字をあてる ) 年をとってから、安楽な生活に入ること。老後の安楽。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「年来(としころ)夫婦睦しく、孫さへはやく挙(まうけ)たる、母は老楽(オイラク)、幸あるものと」(出典読本南総里見八犬伝(1814‐42)四)

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