耐力(読み)たいりょく(英語表記)proof stress; yield strength

精選版 日本国語大辞典 「耐力」の意味・読み・例文・類語

たい‐りょく【耐力】

〘名〙 工業材料引張り試験で、一定の微少な永久ひずみを生じたときの応力。→降伏点

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「耐力」の意味・わかりやすい解説

耐力
たいりょく
proof stress; yield strength

金属材料試験片を伸長しても,特定の材料を除けば,弾性限度 (→比例限度 ) をこえてもはっきりとした降伏現象が現れない場合がある。このような場合,荷重を取去った際の永久ひずみがある値になるときの応力を規定して耐力または降伏強さという。いま,応力-ひずみ線図を描き,弾性限度P点を大きくこえる応力を加え,S点に達したときに荷重を取去ると,OP平行SRに沿って復帰し,OR (オフセットという) に相当する永久ひずみが残る。たとえば,この ORが 0.2%となるときのS点の応力を 0.2%耐力と表わし,しばしば降伏点の代りに用いる。

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改訂新版 世界大百科事典 「耐力」の意味・わかりやすい解説

耐力 (たいりょく)

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世界大百科事典(旧版)内の耐力の言及

【降伏点】より

…降伏点は構造の強さを知る一つの目安となり,通常,応力が降伏点を越えることのないよう設計される。炭素鋼以外の鉄鋼材料など大部分の金属材料やプラスチックは明りょうな降伏点を示さないので,ある大きさの永久ひずみを生ずるときの応力を耐力と呼んで,これを降伏点と同等に取り扱う。【朝田 泰英】。…

※「耐力」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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