耳底記(読み)ニテイキ

デジタル大辞泉 「耳底記」の意味・読み・例文・類語

にていき【耳底記】

江戸初期の歌道書。慶長3年(1598)から慶長7年(1602)まで、細川幽斎による口述烏丸光広がまとめたもの。寛文元年(1661)刊行。全3巻。じていき

じていき【耳底記】

にていき(耳底記)

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精選版 日本国語大辞典 「耳底記」の意味・読み・例文・類語

にていき【耳底記】

歌学書。慶長三年(一五九八)から同七年までの細川幽斎の口述を烏丸光広が筆記したもの。三巻三冊。寛文元年(一六六一)刊。歌書故実釈義制詞など、内容は多岐にわたり、断片的ではあるが、幽斎の歌学観を伝える。じていき。

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改訂新版 世界大百科事典 「耳底記」の意味・わかりやすい解説

耳底記 (にていき)

歌論書。幽斎細川藤孝の口述を烏丸光広が筆記した書。〈じていき〉ともいう。1598年(慶長3)から1602年までの73回の口述を,口語交じりで筆録したもの。刊本に寛文元年(1661)版本,同9年版本,元禄15年(1702)版本などがあり広く流布した。定家歌論書や詠歌故実,和歌釈義などについての幽斎の説が主として問答形式で述べられているほか,同時代人評や詠歌の添削もあり,二条派正統歌人としての幽斎の歌学説が凝縮されている。巻末に光広が別記した〈詠歌制之詞〉を付す。
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