聖福寺(長崎市)(読み)しょうふくじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「聖福寺(長崎市)」の意味・わかりやすい解説

聖福寺(長崎市)
しょうふくじ

長崎市玉園(たまぞの)町にある黄檗(おうばく)宗の寺。万寿山と号する。通称広東寺(カントンでら)。本尊釈迦(しゃか)三尊。1678年(延宝6)唐僧木庵(もくあん)禅師の高弟鉄心道胖(どうはん)が、長崎奉行(ぶぎょう)や中国紳商の帰依(きえ)を受けて伽藍(がらん)を建立したのが創始で、のち肥前国主鍋島(なべしま)氏の陣屋となった。明治初めまで、長崎にある唐三か寺(崇福寺(そうふくじ)、興福寺(こうふくじ)、福済寺(ふくさいじ))の監督寺であった。広大な境内に本堂(大雄宝殿)、山門、天王殿(いずれも県文化財)、鐘楼、じゃがたらお春碑、茶筌(ちゃせん)塚などがある。梵鐘(ぼんしょう)は「鉄心の大鐘」とよばれ九州第一の巨鐘である。

[大鹿実秋]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android