聖行灯(読み)ヒジリアンドン

デジタル大辞泉 「聖行灯」の意味・読み・例文・類語

ひじり‐あんどん【聖行灯】

高野聖おいの形に似ているところからとも、また、聖窓に掛けるところからともいう》近世遊郭局見世つぼねみせ格子などに掛けて看板がわりにした掛け行灯。ひじりあんどう。

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精選版 日本国語大辞典 「聖行灯」の意味・読み・例文・類語

ひじり‐あんどう【聖行灯】

〘名〙 (「ひじりあんどん」とも。高野聖の笈(おい)に似ているところからとも、また、聖窓に掛けるところからともいう) 江戸時代遊女屋局見世(つぼねみせ)の格子、または風呂屋の軒にかけて、看板代わりにした行灯。
浮世草子好色二代男(1684)七「非寺里行燈(ヒジリアントウ)ひかりを請て」

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世界大百科事典(旧版)内の聖行灯の言及

【聖】より

…また念仏往生にはげむ僧や戒律を守っている僧を指して〈聖法師〉ということがある。 唐木類で作った飾りのない刀の柄を聖柄(ひじりづか)というのは,髪のない僧の頭に似ているからであり,高野聖の笈(おい)に似たあんどんを聖行灯(ひじりあんどん)という。なお《万葉集》巻三には,中国の故事によって清酒を聖と異称したことを詠んだ歌がみえる。…

※「聖行灯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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