聞き渡る(読み)キキワタル

デジタル大辞泉 「聞き渡る」の意味・読み・例文・類語

きき‐わた・る【聞き渡る】

[動ラ四]長い間ずっと聞く。以前からずっと聞いている。
「音にのみ―・りこし宇治川網代あじろの波も今日ぞかぞふる」〈更級

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「聞き渡る」の意味・読み・例文・類語

きき‐わた・る【聞渡】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「わたる」は継続を表わす )
  2. 長い間ずっと聞き続ける。聞いて過ごす。
    1. [初出の実例]「天雲の八重雲隠れ鳴る神の音のみにやも聞度(ききわたり)なむ」(出典万葉集(8C後)一一・二六五八)
    2. 「よき男して、事かなひてありと斗(ばかり)はききわたりけるが」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)九)
  3. そこと聞いて、通り過ぎる。
    1. [初出の実例]「尋(たづ)ぬれど昔ながらの橋もなし跡(あと)をぞそれとききわたりける」(出典:栄花物語(1028‐92頃)松の下枝)

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