聞ない(読み)きかない

精選版 日本国語大辞典 「聞ない」の意味・読み・例文・類語

きか【聞】=ない[=ぬ]

① なかなか人の言葉に従わない。がんこである。→聞かぬ気聞かん気
※俳諧・西鶴大句数(1677)一「花盛遠里おのこきかぬやつ 三盃のめやれ萩のやけ原」
② 承知しない。許さない。
※俳諧・西鶴五百韻(1679)早何「いなれさ泊りや三月三日〈西吟〉 律義なる親仁がきかぬ春暮て〈西鶴〉」
※ながし(1913)〈森鴎外〉「これからそんな生利な事を云ふと聴(キ)かないよ」

ききとも‐な・い【聞ない】

〘形口〙 ききともな・し 〘形ク〙 (「ききたくもない」の転じた「ききとうもない」のさらに変化した語)
① 聞くのもいやだ。聞きづらい。聞き苦しい。
浄瑠璃・心中天の網島(1720)上「ゑしれぬ人のあだ名を立、手がらにならばせいだしていはんせ、此小はるは聞共ないとついとのけば」
人聞き悪い

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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