肉襦袢(読み)にくジュバン

精選版 日本国語大辞典 「肉襦袢」の意味・読み・例文・類語

にく‐ジュバン【肉襦袢】

  1. 〘 名詞 〙 ( ジュバンは[ポルトガル語] gibão )
  2. 演劇、特に歌舞伎で、俳優舞台で肌をあらわす時に用いる、肌にぴったりした肌色のジュバン。刺青を描いたものや綿を入れて肥満体に見せるものもある。肉色襦袢。肉。
    1. [初出の実例]「肥り肉の身は真裸体かと思はれる薄色の肉襦袢(ニクジュバン)に」(出典:ふらんす物語(1909)〈永井荷風〉蛇つかひ)
  3. (色に関係なく)肌にぴったりしたジュバン。
    1. [初出の実例]「逞しい筋肉を其のまま見せた肉襦袢(ニクジュバン)の四五人が」(出典:あめりか物語(1908)〈永井荷風〉夜半酒場)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の肉襦袢の言及

【歌舞伎】より

…《暫》の鎌倉権五郎などで用いる。 肉襦袢(にくじゆばん)演技中に肌を露出する役が用いる特殊なメリヤス製の襦袢。〈着肉〉〈肉〉とも。…

※「肉襦袢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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