脇能物(読み)ワキノウモノ

デジタル大辞泉 「脇能物」の意味・読み・例文・類語

わきのう‐もの【脇能物】

脇能

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「脇能物」の意味・わかりやすい解説

脇能物【わきのうもの】

能の曲柄。五番立ての番組の最初におかれるので初番目物とも。神の祝福の能。現行38番。若い神の《高砂(たかさご)》《弓八幡》,老体の神の《老松》《難波》,荒ぶる神の《賀茂》《嵐山》,女神の《西王母》など。品格高く,構成も整っているが,戯曲的曲折に乏しい。芸能の祭祀性が失われた現代では,上演がまれになる傾向にある。
→関連項目竹生島鶴亀四番目物

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世界大百科事典(旧版)内の脇能物の言及

【能】より

…それが江戸時代になると,式楽として四座一流に平等に割りふるという理由もあってか,一日5番の五番立てが正式の番組となった。この五番立ての番組編成のために,各演目は脇能物(初番目物(しよばんめもの))から五番目物までの5曲籍に配された。曲籍は,番組編成の指針であると同時に,演目の分類ともなっているし,また演出の大まかなめどともなる。…

※「脇能物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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