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脳、脊髄、神経のしくみとはたらき 【のうせきずいしんけいのしくみとはたらき】

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家庭医学館の解説

のうせきずいしんけいのしくみとはたらき【脳、脊髄、神経のしくみとはたらき】
 
◎神経系とは
◎脳のしくみ
◎脊髄(せきずい)のしくみ
◎末梢神経(まっしょうしんけい)のしくみ
◎自律神経(じりつしんけい)のしくみ
◎頭蓋(ずがい)のしくみ
◎髄液(ずいえき)のしくみ

◎神経系とは
 人間のからだを形づくる細胞(さいぼう)の数は、約60兆個といわれています。これらの細胞は、いくつかのブロックに分かれ、呼吸(こきゅう)、循環(じゅんかん)、消化(しょうか)、代謝(たいしゃ)などのはたらきを分担しています。
 この細胞の大集団が一糸乱れぬはたらきをするのは、神経系(しんけいけい)といわれる機構(図「神経系のしくみ」)が備わっていて、ときに応じ、状況に応じて全体のはたらきをコントロールしているからです。神経系は、構造のうえから脳・脊髄・末梢神経(まっしょうしんけい)に分けられています。
 このうち、脳と脊髄を中枢神経(ちゅうすうしんけい)(系)といい、末梢神経から送られてくる情報を受け、それに応じて指令を発するコントロールシステムの役割をはたしています。
 末梢神経は、からだのすみずみにまで広がる通信網で、中枢神経に情報を送る一方、中枢神経から送られてくる指令をからだの各部分に伝達します。神経系は、そのはたらきの面から、体性神経(たいせいしんけい)(系)と自律神経(じりつしんけい)(系)に分けることができます。
 体性神経は、行動に関与する神経です。見たり、聞いたり、触れたりしたことを伝えて脳に認知させる受信機能と、この情報に反応してからだを動かす指令を伝える発信機能とがあります。受信機能を担当する神経系を知覚神経系(ちかくしんけいけい)といい、発信機能を担当している神経系を運動神経系(うんどうしんけいけい)といいます。
 自律神経は、生命維持に関与する神経です。私たちはそれと意識していませんが、細胞や組織といったミクロのレベルのはたらきも、心臓、肝臓といった臓器のマクロのレベルのはたらきも、この自律神経によって反射的に調節されています。
 自律神経は意識にかかわりなく、自動的に内臓や体外から加わる刺激やショックを感じて間脳(かんのう)に伝える受信機能と、これらに反応して血圧(けつあつ)、脈拍(みゃくはく)、発汗(はっかん)などを自動的に調節する発信機能とを備えていますが、ホルモンのはたらきとも深いかかわりをもっています。
 脳・脊髄に伝えられる情報の大部分は、意識にのぼることなく、知覚―運動という短路で処理されています。これを反射(はんしゃ)といいます(図「神経系のしくみ」)。
 さらに、人間の神経系は、コミュニケーションの手段としての言語活動や、言語によって営まれる精神活動(思考、創造)をもつことが他の動物と著しく異なる点です。

◎脳のしくみ
 脳の細胞の数は約140億個、1.3~1.5kgの重さをもつ、最高の機能を有するコンピュータシステムです。
 この脳は、機能と構造の面から大脳皮質(だいのうひしつ)、大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)、大脳基底核(だいのうきていかく)(この3つを合わせて大脳という)、間脳(かんのう)、小脳(しょうのう)、脳幹(のうかん)の6つの部分に分けることができます(図「脳の構造」)。
●大脳皮質(だいのうひしつ)
 大脳のいちばん外側をおおう広い面積を占める部分で、層状になった細胞の集まりです。この大脳皮質は、高等動物ほどよく発達していて、進化にともなって発達してきた部分なので、新皮質(しんひしつ)ともいいます。
 この大脳皮質は、前後に走る大きな溝(大脳縦裂(だいのうじゅうれつ))によって右半球と左半球とに分かれます。
 2つの半球は、それぞれ前頭葉(ぜんとうよう)、側頭葉(そくとうよう)、頭頂葉(とうちょうよう)、後頭葉(こうとうよう)という4つの部分に分かれています(図「大脳皮質の4つの部位」)。
 前頭葉には、考え、話し、行動するための中枢(ちゅうすう)(細胞群)が、側頭葉には、話を聞いたり、音楽を聞いたりする聴覚中枢(ちょうかくちゅうすう)が、頭頂葉には、からだの内外に加わる刺激を感知する感覚認知中枢(かんかくにんちちゅうすう)が、後頭葉には、物を見る視覚中枢(しかくちゅうすう)が、それぞれ存在します。
 人と人とがコミュニケーションを保ち、理解し、考えるための部位を言語中枢(げんごちゅうすう)(言語野(げんごや))といいますが、これも大脳皮質にあります(図「大脳皮質の言語中枢(右大脳半球上部および側面)」)。
 話す中枢は前頭葉に、聞く(理解する)中枢は側頭葉に、読み書きの中枢は頭頂葉に存在します。言語中枢は、右ききの人は左半球に、左ききの人は右半球に存在するのが原則です。
 前頭葉と頭頂葉の境を中心溝(ちゅうしんこう)といい、この中心溝に沿って身体各部の運動と知覚の中枢が、頭と足とをさかさまにした配列で分布します(図「大脳新皮質の運動中枢と知覚中枢」)。
 中心溝の前方を中心前回(ちゅうしんぜんかい)、後方を中心後回(ちゅうしんこうかい)といいます。中心前回は運動(運動野(うんどうや))を、中心後回は知覚(体性感覚野(たいせいかんかくや))をそれぞれつかさどる中枢ですが、手と口の運動と知覚とをつかさどる中枢がとくに大きな面積を占めています。これらの運動・知覚の中枢は、呼吸や嚥下(えんげ)(飲み込む運動)などの例外を除いて、からだの反対側を支配しています(呼吸、嚥下は両側支配)。したがって、脳卒中(のうそっちゅう)で右側の手足がまひした場合は、左側の脳(左半球)が障害を受けていることになります。右ききの人が、脳卒中の後に失語症(「失語症」)をおこしたときは、左半球が障害を受けているのです。
●大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)
 大脳皮質の一部ですが、進化のうえでは古い部分にあたり、大脳皮質が新皮質と呼ばれるのに対し、旧皮質(きゅうひしつ)または古皮質(こひしつ)と呼ばれています。進化につれて新皮質が発達してきたために、大脳皮質の内側底面に閉じこめられた形になっています。
 帯状回(たいじょうかい)、脳梁(のうりょう)、海馬(かいば)、歯状回(しじょうかい)、小帯回(しょうたいかい)、海馬回(かいばかい)、鉤(こう)、嗅回(きゅうかい)、嗅球(きゅうきゅう)、後眼窩回(こうがんかかい)、透明中隔(とうめいちゅうかく)といった部分で構成されています(図「大脳辺縁系(右大脳半球の側面)」)。
 大脳辺縁系は、自己保存のための食欲、種族保存のための性欲、集団をつくって種族を保護しようとする集団欲などの本能行動をはじめ、快、不快、怒り(闘争)、恐れや不安(逃避(とうひ))といったからだで感じる原始感覚(情動(じょうどう))に関する部分で、動物的行動の中枢ともいえます。
●大脳基底核(だいのうきていかく)
 脳の芯(しん)の部分にあたる細胞集団で(図「脳の構造」)、尾状核(びじょうかく)とレンズ核(かく)、視床(ししょう)が中心となっていて、視床下部(ししょうかぶ)(ルイ体(たい))、脳幹の中脳(ちゅうのう)(赤核(せきかく)と黒質(こくしつ))・橋(きょう)(網様体(もうようたい))・延髄(えんずい)(オリーブ核(かく))、小脳と相互に関連をもちながら、随意運動(ずいいうんどう)(動かそうと思って動かすからだの運動)をスムーズにし、姿勢を正しく保ち、筋肉の緊張を調節するはたらきをしています。このようなはたらきに関与している脳のシステムを錐体外路系(すいたいがいろけい)と総称しています。
●間脳(かんのう)(視床(ししょう)と視床下部(ししょうかぶ))
 視床は、第三脳室(髄液(ずいえき)で満たされている脳室の一部で、間脳の中に位置する)の下部を両側からはさむように位置している部分で(図「脳の構造」)、嗅覚を除くすべての感覚を伝える神経線維の中継点となっています。
 そのほか、脳幹の網様体から出ている線維を受け、大脳へ線維を伸ばして意識を保つはたらきをしたり、錐体外路系の一環として運動機能に一役買ったり、大脳辺縁系とも関連をもつなど多面的なはたらきをしています。
 視床下部は、第三脳室の下方にあって、自律神経系、内分泌(ないぶんぴつ)(ホルモン)系、体液調節の中枢としてはたらいているほか、大脳辺縁系の一部として生命を維持するのに重要なはたらきをしています。
●小脳(しょうのう)
 大脳の後ろ下方にあって(図「脳の構造」)、左右の半球に分かれ、中央には、虫部(ちゅうぶ)という細長い構造をした部分があります(図「小脳(上から見たところ)」)。
 小脳半球は、手、足の複雑で敏速な運動をスムーズに行なわせるはたらきをしています。虫部は、姿勢やからだのバランスを保つ役目をしています。
●脳幹(のうかん)(中脳(ちゅうのう)、橋(きょう)、延髄(えんずい))
 脳全体はキノコの形(図「脳の構造」)に似ていますが、キノコの幹(柄)の部分にあたる中脳、橋、延髄の3つを合わせて脳幹と呼びます(図「脳幹(横から見たところ)」)。脳幹の形も大きさもその人の親指に似ています。
 脳幹の中には、脳と脊髄(せきずい)とを結ぶ上行(じょうこう)(脊髄から脳へ)、下行(かこう)(脳から脊髄へ)の各種神経伝導路が通過しているほか、運動・知覚・自律神経の核、脳神経の核、網様体などの細胞の集団が含まれています。
 中脳には、筋肉の緊張、運動の調節に関与する黒質、赤核のほか、眼球の動きや瞳孔(どうこう)の大きさの調節を行なう核があります。
 橋は、脳幹のなかでもっとも大きくふくらんだ部分で、ここには、顔や目を動かす運動核、運動線維の中継核である橋核(きょうかく)があります。
 延髄は、その形から球部(きゅうぶ)とも呼ばれ、発音や飲食物の嚥下(えんげ)(飲み込み)をつかさどる核や呼吸・循環・発汗・排泄(はいせつ)などを調節する自律神経の重要な核が含まれています。
 網様体は、中脳から延髄にかけての広い範囲を占める、特別な構造をした部分で、意識の覚醒(かくせい)や注意力を保つのに重要なはたらきをしています。
●脳のおもな病気
 脳の病気でもっとも頻度が高いのは脳血管障害で、その代表が脳出血(のうしゅっけつ)(「脳出血(脳溢血)」)、脳梗塞(のうこうそく)(「脳梗塞(脳軟化症)」)、くも膜下出血(まくかしゅっけつ)(「くも膜下出血」)などの脳卒中(のうそっちゅう)(「脳卒中(脳血管発作)とは」)です。障害された脳の部位・範囲・程度などによって、現われてくる症状や後遺症(こういしょう)はさまざまにちがってきます。
 脳の異常によっておこるけいれん発作(ほっさ)がてんかん(「てんかん」)で、明らかな脳の病気の症状としておこることも(症候性(しょうこうせい)てんかん)、原因が不明なこともあります(真性(しんせい)てんかん)。
 子どもでは、熱をだしたときにおこる熱性(ねっせい)けいれん(ひきつけ(「熱性けいれん」))や激しく泣いたときにおこる憤怒(ふんぬ)けいれん(泣き入りひきつけ(「憤怒けいれん(泣き入りひきつけ)」))がありますが、たいていは成長するにつれておこらなくなります。
 意思とは関係なくからだが動いてしまうのを不随意運動(ふずいいうんどう)(「不随意運動とは」)といい、中枢神経系の異常でおこりますが、その代表がパーキンソン病(「パーキンソン病(特発性パーキンソニズム)」)です。子どもでは、脳性(のうせい)まひ(「脳性まひ」)・急性小児片(しょうにへん)まひ(「急性小児片まひ」)など、脳に原因があってまひや不随意運動がおこることがあります。
 脳の感染症には、脳炎(のうえん)(「脳炎とは」)、髄膜炎(ずいまくえん)(「髄膜炎とは」)のほか、脳に膿(うみ)がたまる脳膿瘍(のうのうよう)(コラム「脳膿瘍」)などがあります。

◎脊髄(せきずい)のしくみ
 脊髄は、延髄から下方に向かって細長く伸びた脳の突起(延長)といえる部分で、全体が脊椎(せきつい)(背骨(せぼね))にかこまれて保護されています(図「脊髄のしくみ」)。
 脊髄の中心部は、灰白質(かいはくしつ)という細胞の集団でできていて、外側は、白質(はくしつ)という神経線維からなり(図「脊髄」)、さらにその外側を髄膜(ずいまく)という膜がおおっています。
 脊髄は、運動系、知覚系、自律神経系の神経の伝導路で、ここから派生した神経が椎間孔(ついかんこう)という脊椎の孔(あな)から出て、からだの各部位に伸びています。また、脊髄反射(せきずいはんしゃ)(腱反射(けんはんしゃ)、皮膚反射(ひふはんしゃ))、交感神経(こうかんしんけい)(胸髄(きょうずい))、副交感神経(ふくこうかんしんけい)(仙髄(せんずい))の中枢としてのはたらきもしています。
●脊髄(せきずい)のおもな病気
 脊髄に病原微生物が感染し、脊髄炎(せきずいえん)(「脊髄炎」)がおこることがあります。
 運動系の神経線維がしだいに変性してくるために筋肉に力が入らなくなって、筋肉がしだいにやせ衰えてくることがあり、それを運動ニューロン疾患(「運動ニューロン疾患とは」)といいます。
 神経線維の髄鞘(ずいしょう)という部分が脱落し、全身にいろいろな障害がおこってくることがあり、それを脱髄疾患(だつずいしっかん)(「脱髄疾患とは」)といいます。

◎末梢神経(まっしょうしんけい)のしくみ
 中枢神経より先の神経の部分を末梢神経と総称しています。
 末梢神経は、ひもか糸(線維)のように見え、神経信号(インパルス)を伝える電線のようなはたらきをしています。末梢神経には、脳から出て、おもに顔面や頭部に分布する12対の脳神経(図「脳神経」)と、脊椎の椎間孔から出て、からだのすみずみにまで分布する脊髄神経(図「脊髄神経」)とがあります。
●脳神経
 脳神経の本数は、12対、計24本です。いずれも脳幹(図「脳幹(横から見たところ)」)に神経核をもちます。これらの神経核は、脳幹の背部に左右2列に順序よく並んでいます。
 目・耳・鼻・口・顔面の皮膚や粘膜(ねんまく)に加わった刺激を伝える知覚系、外眼筋(がいがんきん)・顔面筋(がんめんきん)・咀嚼筋(そしゃくきん)などの筋肉や嚥下・発声に関与する筋肉を動かす運動系の神経のほか、涙やよだれに関与する自律神経(副交感神経)も脳神経に含まれています。
●脊髄神経(せきずいしんけい)
 頸椎(けいつい)から尾骨(びこつ)までの脊椎(背骨)の椎間孔から出ている神経で、8対の頸髄神経(けいずいしんけい)、12対の胸髄神経(きょうずいしんけい)(肋間神経(ろっかんしんけい))、5対の腰髄神経(ようずいしんけい)、5対の仙髄神経(せんずいしんけい)、1対の尾髄神経(びずいしんけい)の31対、計62本の神経で構成されています。
 これらの神経は、脊椎を出たところでは、運動系の前根(ぜんこん)と知覚系の後根(こうこん)に分かれていますが(図「脊髄」)、やがて、いっしょになって混合神経(こんごうしんけい)となります。また、自律神経節図「自律神経のしくみ」)からの線維もつながっていて、結局、末梢神経には、運動系、知覚系、自律神経系の3種類の神経線維が混在していることになります。
 運動系の神経線維の末端は、神経筋接合部(しんけいきんせつごうぶ)という特殊な構造によって筋肉と連結していて、脳から送られてくる神経信号に応じて筋肉を動かします。
 知覚系の神経線維の末端は、痛覚(つうかく)、温度覚(おんどかく)、触覚(しょっかく)などの知覚専用のレセプター(受容器(じゅようき))となり、ここで感じた刺激を脳に伝えます。
 自律神経系の神経線維は、その末端が血管、分泌腺(ぶんぴつせん)、内臓の平滑筋(へいかつきん)に達していて、これらのはたらきを調節しています。
●末梢神経のおもな病気
 知覚神経の存在する部位に沿って痛むのが神経痛(しんけいつう)(「神経痛」)です。たいていは、病気の症状としておこりますが、原因が不明なものもあります。
 末梢神経に故障がおこり、四肢(しし)(手足全体)、顔面などに部分的にまひや知覚異常がおこるのを末梢神経障害ニューロパチー(「末梢神経障害(ニューロパチー)」))といい、さまざまな原因でおこります。

◎自律神経(じりつしんけい)のしくみ
 いろいろな臓器や器官のはたらきを自動的に調節しているのが自律神経です。呼吸、脈拍、血圧、体温、発汗、排尿、排便などは、自律神経によって調節されています。眠っていても生命を維持できるのは、自律神経のはたらきによるのです(図「自律神経のしくみ」)。
 自律神経の中枢は、間脳の視床下部(「脳のしくみ」の間脳(視床と視床下部))にあって、運動系や知覚系の神経と同様、脳幹・脊髄を通り、脊椎の椎間孔(ついかんこう)という孔(あな)から出て、からだの各部位に分布しています。
 自律神経には、交感神経(こうかんしんけい)と副交感神経(ふくこうかんしんけい)の2種類があり、相反するはたらきをもち、必要に応じてどちらかのはたらきが強くなって臓器や器官の機能を調節します。たとえば、運動をすると交感神経が活発にはたらき、心臓の拍動が速くなり、運動をやめると副交感神経がはたらき、心臓の拍動はゆっくりになります。内臓や器官の機能は、このように自律神経によって自動的に調整されています。

◎頭蓋(ずがい)のしくみ
 脳は、頭蓋骨(ずがいこつ)というかたい骨でかこまれ、保護されています。
 この頭蓋骨は、四個の骨で組み立てられていますが、赤ちゃん時代には、骨と骨の間にはすき間があります。赤ちゃんの頭の中央にある大泉門(だいせんもん)もその1つです。赤ちゃんの頭蓋骨のすき間は、成長するにつれて狭まり、やがて閉じます(癒合(ゆごう))。大泉門が閉じるのは、生後1年3か月ごろです(図「頭蓋のしくみ」)。
 脳の表面は、3層の膜(まく)でおおわれています。いちばん外側をおおうのは硬膜(こうまく)で、この膜は頭蓋骨に密着しています。その下をくも膜(まく)がおおい、さらにその内側を軟膜(なんまく)がおおっています。この軟膜の内側に脳があるわけです。
 くも膜と軟膜の間には、髄液(ずいえき)という液体が循環していて、外から加わる衝撃から脳を保護するクッションのはたらきをしています。硬膜とくも膜の間には、リンパ液が循環しています。
●頭蓋のおもな病気
 頭にけがをすると、硬膜とくも膜の間に出血し、その血がかたまって慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)(「慢性硬膜下血腫」)ができることがあります。
 くも膜と軟膜の間に出血するのをくも膜下出血(まくかしゅっけつ)(「くも膜下出血」)といい、脳の血管に動脈瘤(どうみゃくりゅう)などの形態異常のある人におこります。
 赤ちゃんの頭蓋骨の癒合が早すぎると、発育する脳に内側から押され、頭蓋骨の形が変形する狭頭症(きょうとうしょう)(頭蓋縫合早期癒合症(ずがいほうごうそうきゆごうしょう)(「狭頭症(頭蓋骨縫合早期癒合症)/小頭症」))になります。

◎髄液(ずいえき)のしくみ
 脳と脊髄は、骨(頭蓋骨と脊椎)に包まれていますが、骨と脳・脊髄の間にはすき間があって、ここを髄液が循環しています。
 この髄液は、外力から脳と脊髄を保護するクッションの役目をするほかに、代謝にも関与しています。


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