世界大百科事典(旧版)内の腸上皮化生の言及
【胃炎】より
…胃粘膜の萎縮が進むと,粘膜が腸の細胞に似た細胞に置き換えられることが少なくない。これを腸上皮化生intestinal metaplasiaといい,それが著しい場合を化生性胃炎と呼ぶ。胃癌が多い民族の胃では腸上皮化生も強いことから,両者の関連が注目されている。…
【胃癌】より
…胃潰瘍や胃ポリープが胃癌に変化すると考えられた時代もあったが,現在では,その可能性はむしろ少ないと考えられている。一方,胃粘膜の中に腸型の上皮が出現してくる腸上皮化生とよばれる変化は,胃癌と密接な関係があると考えられている。近年,胃の中に存在するヘリコバクター・ピロリとよばれる細菌が,これに関係し,ひいては胃癌の発生にも関与しているとの説が有力になっている。…
【化生】より
…通常はより安定した分化型にかわる。腺上皮からなる気道上皮が,タバコの煙の刺激をうけて重層扁平上皮にかわったり,肺繊維症のときに肺胞の扁平な上皮が立方上皮にかわったり(腺様化生),慢性胃炎のため固有胃粘膜上皮が小腸上皮にかわったりする(腸上皮化生)。上皮の化生は可逆的のものが多く,原因がなくなれば元来の上皮型にもどる。…
※「腸上皮化生」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」