デジタル大辞泉
「腹帯」の意味・読み・例文・類語
はら‐おび【腹帯】
1 腹に巻く帯。腹巻き。
2 「岩田帯」に同じ。
3 馬の背に鞍をつけるために、馬の腹に締める帯。はるび。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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はるび【腹帯】
- 〘 名詞 〙 ( 「はらおび」の変化した語 )
- ① 鞍橋(くらぼね)を置くために馬の腹にめぐらす帯。布または、麻縄(おなわ)を用いる。
- [初出の実例]「いかに梶原殿〈略〉御へんの馬のはるひの、はるかにのびて見ゆるは」(出典:中院本平家(13C前)九)
- ② 長持につける白布の緒。
- [初出の実例]「長持にはるびと申す事不存候」(出典:武雑記(16C中か))
はら‐おび【腹帯】
- 〘 名詞 〙
- ① 人の腹に巻く帯。はらまき。〔十巻本和名抄(934頃)〕
- ② 妊婦が腹に巻く帯。普通、妊娠五か月目からさらし木綿を巻く。岩田帯。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「千歳を結ぶ腹帯の、行末永き例しぞと」(出典:浄瑠璃・津国女夫池(1721)一)
- ③ 鞍橋(くらぼね)を置くため馬の腹にめぐらす帯。布または麻縄(おなわ)を用いる。はるび。はろび。
- [初出の実例]「造二御鞍一具一料〈略〉調布二丈三尺〈七尺背屧料。五尺小腹帯料。七尺表腹帯料〉」(出典:延喜式(927)四八)
ふく‐たい【腹帯】
- 〘 名詞 〙
- ① 妊婦が腹部の保護と胎児の位置を正常に保つために巻く帯。岩田帯。はらおび。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
- ② 腹部の手術のあとに締めるさらしの帯。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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腹帯
ふくたい
妊娠中に腹部に巻くさらしの布。「はらおび」「岩田帯」ともいう。日本独特の風習で,妊娠5ヵ月頃の戌 (いぬ) の日を選んで巻くと安産できるといわれるが,医学的根拠はない。腹帯の代りにゴムの入ったコルセット様のものも市販されているが,何も使用しなくても害はなく,腹帯をしないと逆児 (さかご) になるとか,冷えるとか,胎児が大きくなりすぎるとかいうのは,すべて迷信である。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(母子愛育会総合母子保健センター所長)、子育て編:渡辺博(帝京大学医学部附属溝口病院小児科科長)妊娠・子育て用語辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の腹帯の言及
【岩田帯】より
…妊婦が妊娠5ヵ月目ころからつける腹帯で,斎肌帯(いはだおび)というのが原義である。この帯には胎児や妊婦の保護のほか,信仰的な意味もある。…
【帯祝】より
…妊婦に腹帯を結ぶ祝い。地方によってウブイワイ,オボイワイ,オボタテなどという。…
【妊娠】より
…妊婦のためにうまくデザインされた妊婦服(マタニティドレス)が普及してきている。妊娠第5ヵ月以後の妊婦が腹帯をつけるのは医学的にもよい。腹帯の目的は,腹壁の過度の伸展を防ぎ,腹部を保温し,胎児の位置を固定し,妊婦の動作を容易にすることにある。…
【ミクロネシア人】より
…低身長,やせ形,褐色の皮膚,薄い唇,黒髪,直毛などの身体的特徴から,人種上,モンゴロイドとみなされている。しかし変異も大きく,パラオ諸島とヤップ島の住民は黒色,縮毛ないし波状毛,広鼻などの特徴から,メラネシア人(オセアニック・ニグロイド)に近似する。言語も地域による差はあるが,いずれもアウストロネシア語族に属する。…
※「腹帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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