膿(うみ)(読み)うみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「膿(うみ)」の意味・わかりやすい解説

膿(うみ)
うみ

生体組織の炎症の結果生じた帯黄灰白色のどろどろした液体をいう。炎症のうち、滲出(しんしゅつ)の傾向が著明なものを滲出性炎といい、滲出物の中に多量の白血球が混じる場合を化膿(かのう)性炎とよぶ。この炎症が臓器、組織の中に限局しているものを膿瘍(のうよう)、びまん(広範)性に広がっているものを蜂窩織炎(ほうかしきえん)という。いずれの場合も、滲出物はアルカリ性の液体で、これが膿である。膿は、膿球、すなわち好中球といわれる細胞成分と、膿清とよばれる液体成分とからなっている。

渡辺 裕]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android