臍落・蔕落(読み)ほぞおち

精選版 日本国語大辞典 「臍落・蔕落」の意味・読み・例文・類語

ほぞ‐おち【臍落・蔕落】

〘名〙 (古くは「ほそおち」)
① 臍の緒が落ちること。
※九暦‐逸文・天暦四年(950)五月二八日「但不仕朝御湯、是依去夜御臍落也。家政所儲饗」
② 瓜、柿などがよく熟して、自然に蔕(へた)から落ちること。また、その果実。〔名語記(1275)〕
③ 機が熟すこと。
浄瑠璃・右大将鎌倉実記(1724)四「胸が焦れて耐らぬ耐らぬ、蔕落(ホゾオチ)する迄待ては居られぬ」
④ うまく思い通りになること。成功すること。成就すること。
※浄瑠璃・苅萱桑門筑紫𨏍(1735)三「女之助を引立てる是ぞ工(たくみ)の臍落(ホゾオチ)と思へど」
⑤ 腑に落ちること。納得がいくこと。得心がいくこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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