自己免疫性リンパ増殖性症候群

内科学 第10版 の解説

自己免疫性リンパ増殖性症候群(その他のリンパ増殖性疾患)

(4)自己免疫性リンパ増殖性症候群
 幼児期に発症する全身リンパ節腫脹,肝脾腫大と自己免疫性病態を主徴とし,リンパ節の傍皮質にCD3陽性,CD4/8ダブル陰性のTリンパ球の増生を認める.リンパ球は刺激によってもアポトーシスを生じにくくなっており,その原因としては,FAS,FASリガンドあるいはその他のアポトーシス関連蛋白をコードする遺伝子変異が同定されている.
 年長になるにつれ症候は改善することがあるが,悪性リンパ腫膠原病を続発する場合もある.[塚崎邦弘]
■文献
Dispenzieri A, Pittaluga S, et al: Diagnosis and management of disorders that can mimic lymphoma. In: Non-Hodgkin Lymphoma, 2nd ed (Armitage JO, Mauch PM, et al eds), pp 557-585, Lippincott Williams & wilkins, Philadelphia, 2009.
正木康史,梅原久範:IgG4関連疾患-新たな疾患概念-.臨床血液,52: 315-321,2011.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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