自来也(読み)ジライヤ

デジタル大辞泉 「自来也」の意味・読み・例文・類語

じらいや【自来也/児雷也】

読本草双紙歌舞伎などに登場する人物蝦蟇がま妖術使い神出鬼没活躍をする。中国、宋の沈俶撰しんしゅくせん説話集「諧史」に現れる怪盗我来也を翻案したもの。

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精選版 日本国語大辞典 「自来也」の意味・読み・例文・類語

じらいや【自来也・児雷也】

  1. [ 1 ] 中国、明代の陸楫(りくしゅう)の編になる「古今説海」所引の「諧史」にある、出没自在で疾風のごとく民家を襲っては、そのつど「我来也」と門扉に書き記して立ち去る怪盗を翻案して作った人物。蝦蟇(がま)の妖術をつかう。読本、草双紙にはじまり、歌舞伎にも脚色された。
    1. [初出の実例]「自来也者。緑林之豪客。然其終帰義」(出典:読本・自来也説話(1806)序)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 花柳界で、腹を立てることをいう。
    1. [初出の実例]「腹立てるを、はこや・じらいや」(出典:商業符牒袖宝(1884)色街青楼)

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