船台(読み)センダイ

デジタル大辞泉 「船台」の意味・読み・例文・類語

せん‐だい【船台】

造船所内に設けられた、船体を載せる台。造船台

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精選版 日本国語大辞典 「船台」の意味・読み・例文・類語

せん‐だい【船台】

  1. 〘 名詞 〙 陸に揚げた船をのせる台。造船所で、船を建造もしくは修理する時に船体をのせる台。〔英和商業新辞彙(1904)〕

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百科事典マイペディア 「船台」の意味・わかりやすい解説

船台【せんだい】

造船所で船体を建造・修理する場所設備。ふつう水辺直角に造られ,進水に適当な角度で水辺に向けて傾斜をつけ,後端部は相当深く水中に延長して,開閉可能の扉を設け,進水時には船尾浮揚を早めるため水を入れる。数万tの船殻(せんこく)重量に耐え得るように堅固に造り,中心線上にキールをおく竜骨盤木(ばんぎ),両側に腹盤木,支柱を備える。組立てのための主設備はクレーン。→進水ドック
→関連項目船殻造船造船所

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「船台」の意味・わかりやすい解説

船台
せんだい

船体を建造し、進水させるための構造物。船の重量および進水時の大きな力に耐えるようにコンクリートで強く固めてつくり、その下の地盤にも十分な基礎工事を行う。進水に便利なように、造船所内の海岸または河岸に直角に配置し、水面に向かって緩い傾斜をつけてある。この上へ、適当な大きさに分けて組み立てた船体各部のブロックを順次運び込んで、船体を建造してゆく。このほか、ドックの底を船台とした建造ドック式の船台もある。ドックへ注水すれば船が浮くので、困難な進水作業を省略でき、大型船の建造に適している。

[森田知治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「船台」の意味・わかりやすい解説

船台
せんだい
building berth

船を新造して進水させたり,修理するとき引揚げて作業する場所。造船台ともいう。船台の条件として,(1) 建造する船が安全に進水できるように適当な斜面になっていること,(2) 建造する船の重量に十分耐えられること,(3) 船の大きさに応じたクレーンなどの設備,電力,ガス,清水,酸素,海水などの供給設備があることなどがあげられる。最近のように超マンモス・タンカーを建造するには,船台がこの条件をなかなか満たせないので,地面を掘って海水を出し入れできるドックを使うのが一般的になった。

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世界大百科事典(旧版)内の船台の言及

【造船】より

…加工が終わった部材は組み合わせられ,溶接によって船体を構成するブロックに組み立てられていく。この組立工程は,取り扱うブロックの大きさによって小組立て,中組立て,大組立て,総組立てに分けられ,徐々に大きなブロックとしていくが,ドック(建造ドック)または船台近くで行われる総組立てでは100~500トン程度となる。 完成したブロックはドックまたは船台上にクレーンで積み上げられ,このブロックどうしをさらに溶接で接続して船の形に組み立てていく。…

※「船台」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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