色合(読み)イロアイ

デジタル大辞泉 「色合」の意味・読み・例文・類語

いろ‐あい〔‐あひ〕【色合(い)】

色彩のぐあい。色の加減色調。「着物色合い
物事感じやぐあい。傾向。「事件迷宮入り色合いをおびてきた」
顔の色つや。顔色
「―心地よげに、声いたう枯れてさへづりゐたり」〈玉鬘
[類語]色調色彩トーン色相色目彩り彩色

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「色合」の意味・読み・例文・類語

いろ‐あい ‥あひ【色合】

〘名〙
① 色のぐあい。色の調子。色気
※枕(10C終)六七「龍胆(りんだう)は、〈略〉いとはなやかなる色あひにてさし出でたる」
② 顔の色つや。顔色。
※宇津保(970‐999頃)蔵開下「御色あひ、御髪(ぐし)のすぢ、母君に似給へれど」
③ 物事の感じやぐあい。大体の傾向。
※改正増補和英語林集成(1886)「テキノ iroai(イロアイ)ヲ ミル」
※それから(1909)〈夏目漱石〉七「三千代は其方面の婦人ではなかった。色合から云ふと、もっと地味で」
歌舞伎台本の用語で、恋愛の情をうつしたしぐさ
※歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)二幕「お富と与三郎見合ひ、お富、扇を翳(かざ)す。色合ひの摺れ違ひありて」

いろ‐あわせ ‥あはせ【色合】

〘名〙
見本と照らし合わせて、それと同じ色にすること。
染色または染料を適宜に加減して、ある色と同じ色にすること。

いろ‐あわい ‥あはひ【色合】

※夜の寝覚(1045‐68頃)三「人々の装束(さうぞく)の色あはひ」

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