出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
福岡県北端,遠賀郡の町。人口1万5369(2010)。遠賀川河口に位置し,北は響灘に面する。遠賀川を中心に南西側の芦屋地区,北東側の山鹿地区に区分され,中心集落の芦屋は古くからの港町である。主産業は農業で,山鹿地区の米作,芦屋地区の野菜,果樹,北部海岸のネギが中心である。北九州市に隣接するため特に野菜に力を入れている。芦屋と柏原に漁港があり,南西部には航空自衛隊芦屋基地がある。柏原の海岸一帯は玄海国定公園に含まれる。
執筆者:松橋 公治
筑前国遠賀郡の港町。《日本書紀》に崗水門(おかのみなと)の名で記されている地で,中世より栄え,茶釜の芦屋釜でも名高かった。近世に入っては遠賀川流域からの年貢米の積出し,また瀬戸内・博多方面からの商品の積替港であった。近世中期以降には遠賀川流域で石炭や櫨蠟(はぜろう)の生産が進み,その多くが芦屋から積み出された。そして藩の専売制実施に際しては焚石(たきいし)(石炭)会所や生蠟会所が設けられた。その他,肥前伊万里焼も芦屋および対岸の山鹿の商人たちの手で全国に売り広められた。しかし,芦屋は冬の季節風を直接に受け,土砂の堆積もはなはだしかったので,1762年(宝暦12)に遠賀川と洞海湾を結ぶ運河(堀川)が完成して後は,商品の多くが若松に送られるようになり,芦屋はしだいに衰微し,明治期に現在の筑豊本線ができてからは完全に若松にとって代わられた。なお芦屋は若松と福岡を結ぶ陸上交通の要地でもあり,筑前二十一宿の一つに数えられていた。
執筆者:野口 喜久雄
兵庫県南東部,六甲山地のふもとにある市。1889年芦屋,打出,三条,津知の4村が合体してできた精道(せいどう)村が1940年その字名の一つをとって芦屋市となった。人口9万3238(2010)。大阪湾に面する緩傾斜地上に発達した景勝地で,はじめ大阪の富裕な商人の別荘地として知られていた。明治初期から村域を東海道本線が通過していたが,阪神電鉄(1905),国鉄(1913),阪急電鉄(1920)の駅が相次いで開設され,阪神間随一の高級住宅地として開発が進んだ。なかでも芦屋川河口付近の浜芦屋,丘陵の斜面を造成した山芦屋は第2次世界大戦前の日本における最高水準の郊外住宅地であった。戦災で市街地の半分が焼失し,戦後の激動期に豪邸の多くは社宅や保養所などに変わった。また近年ではマンションなども増え,緑に恵まれたひろびろとした住宅地のイメージは薄れつつある。しかし,今日でも高額所得者の割合や1人当り市民税納付額は日本一(東京区部を除く)を誇り,文化施設やレクリエーション機能も充実している。1979年に入居が始まった芦屋浜シーサイドタウンは面積126haの埋立地で,工業化住宅のモデル団地として注目された。1995年の阪神・淡路大震災では死者433名,家屋の全半壊8600棟という大きな被害を受けた。
執筆者:小森 星児
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...
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