芸妓置屋(読み)げいぎおきや

精選版 日本国語大辞典 「芸妓置屋」の意味・読み・例文・類語

げいぎ‐おきや【芸妓置屋】

〘名〙 芸妓を抱えておく家。自分の家では遊興をさせないで、揚屋茶屋料亭などの迎えに応じて芸妓の斡旋を業とする。置屋

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「芸妓置屋」の意味・わかりやすい解説

芸妓置屋
げいぎおきや

芸妓を雇い、または所属させて芸妓営業を管理・周旋する業者。芸妓屋、芸妓下宿ともいい、芸者屋と俗称し、また単に置屋という場合もある。江戸末期の芸者屋は一家一人制であったが、明治以後は平均2~5人、なかには20人以上の芸妓を置く家も現れた。その多くは芸妓に前借金を与える一種人身売買であったが、現在は前借金は公認されず、また管理売春の容疑を逃れるため、名目上は看板借りの形式を利用する例もみられる。芸妓の稼ぎ高の配分食費・衣料費などの負担割合を定める雇用契約には従前から各種の形態がある。自前(じまえ)の芸妓は本人が芸妓置屋を兼ねるものである。

[原島陽一]

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