茶表紙(読み)チャビョウシ

デジタル大辞泉 「茶表紙」の意味・読み・例文・類語

ちゃ‐びょうし〔‐ベウシ〕【茶表紙】

茶色表紙
《その表紙が茶色の唐本仕立てであったところから》洒落本しゃれぼん異称

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「茶表紙」の意味・読み・例文・類語

ちゃ‐びょうし ‥ベウシ【茶表紙】

[1] 〘名〙
① 茶色の表紙。
黄表紙・御存商売物(1782)中「あをぼん、にしきゑにみとれる。はてうつくしいものじゃ。茶びゃうし、いんぐゎぢぞうさまはあそこさ」
② (その表紙が茶色の唐本仕立であったところから) 「しゃれぼん(洒落本)」の別称
洒落本通言総籬(1787)叙「京伝青楼の通言を酸痟(づつう)に呑こんで、とみに茶表紙(チャビャウシ)の一冊を吐く」
[2] 江戸幕府評定所が編集した刑事先例集である御仕置例類集(五回編集された)のうち、明和八年(一七七一)から享和二年(一八〇二)までの先例を収めた第一集、すなわち古類集、および文政九年(一八二六)から天保一〇年(一八三九)までの第四集、すなわち天保類集の別称。表紙の色による呼称両者を区別する場合には前者を茶表紙前集、後者を茶表紙後集とも呼んだ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android