草深(読み)くさぶかい

精選版 日本国語大辞典 「草深」の意味・読み・例文・類語

くさ‐ぶか・い【草深】

〘形口〙 くさぶか・し 〘形ク〙 (「くさふかい」とも)
① 草がふかくおい茂っている。
多武峰少将物語(10C中)「くさふかき山路をわけてとふ人をあはれと思へどあとふりにけり」
都会から遠く離れた田舎の辺鄙(へんぴ)なさまをいう。ひなびている。
説経節・説経苅萱(1631)上「それがしはくさふかきをんごくのものなるが」

くさ‐ぶか【草深】

〘名〙 (形動) 草が深く茂っているさま。また、そのところ。
十訓抄(1252)一「見まはせば、もとありつる山中の草深也」

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日本歴史地名大系 「草深」の解説

草深
くさぶか

[現在地名]穂高町大字西穂高 草深

川久保沢かわくぼざわ左岸栗尾沢堰くりおざわせぎに沿って発達した村落。文献上の初見は、嘉暦四年(一三二九)三月諏訪社上社の五月会御射山などの頭役の結番を定め、同社の造営所役を課した二文書で、前者には「六番五月会分(中略)流鏑馬、赤木郷赤木太郎入道跡、草深・並柳両郷地頭等」(「鎌倉幕府下知状案」守矢文書)とあり、後者には府中の条に「玉垣一間 草深」とある。明応一〇年(一五〇一)の三宮穂高社御造宮定日記(穂高神社蔵)によれば、草深は他の数ヵ村とともに大宮の造宮をしており、猪鹿いが牧は神戸ごうど(現北安曇郡松川村)多々井たたい(現堀金村)とともに御柱一本を負担している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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