荒打・粗打(読み)あらうち

精選版 日本国語大辞典 「荒打・粗打」の意味・読み・例文・類語

あら‐うち【荒打・粗打】

〘名〙
土蔵の壁を塗るとき最初荒木田土を小舞の間に塗りこめて壁の下地をつくること。このとき、素人も少し隔たった所から土を打ちつけて祝うことが行なわれた。あらぬり。
※雑俳・柳多留‐初(1765)「荒打に左官斗は本の㒵」
鍛冶屋が鉄を粗く不完全に鍛えたり、大工などが手斧(ちょうな)材木を粗削りすること。
日葡辞書(1603‐04)「Arauchiuo(アラウチヲ) スル」
③ 弓を作る竹で、これから磨いたり曲げたりするもの(日葡辞書(1603‐04))。
④ (形動) 態度、様子などが粗野なさま。
※日蓮遺文‐撰時抄(1275)「我師伝教大師は〈略〉漢土に久もわたらせ給ざりける故に、此の法門はあらうちにみをはしけるやとおぼして」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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