荒物(読み)アラモノ

デジタル大辞泉 「荒物」の意味・読み・例文・類語

あら‐もの【荒物】

《粗末なもの、雑なものの意から》ほうき・ちり取り・ざるなど、簡単なつくりの家庭用品。
[類語]小間物雑貨日用品備品消耗品生活必需品所帯道具

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「荒物」の意味・読み・例文・類語

あら‐もの【荒物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 粗末なもの。雑なもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 家庭で使う雑貨類。ほうき、ざるなど、おもに台所などで使うものをいう。
    1. [初出の実例]「此間の入船に酒荒物(アラモノ)を買込で」(出典:談義本・八景聞取法問(1754)五)
  4. 操り人形芝居で、武張った役を演じる人形の称。「太功記」の光秀、「御所桜」の弁慶の類。
  5. 沖で釣れる魚のうち、とくに勢いよく動くタイ、スズキカツオなどをいう。
  6. 私娼をいう隠語。滋賀県彦根付近でいう。〔随筆守貞漫稿(1837‐53)〕
  7. 主人から奉公人に季節に応じて与える着物。仕着せ。
    1. [初出の実例]「麁物 大坂にていふ仕着の事なり」(出典:俳諧・季寄新題集(1848)十二月)
  8. あらもの(新物)
  9. あらに(荒荷)

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