荘官・庄官(読み)しょうかん

精選版 日本国語大辞典 「荘官・庄官」の意味・読み・例文・類語

しょう‐かん シャウクヮン【荘官・庄官】

〘名〙 (古くは「しょうがん」とも)
荘園領主の代理として年貢(ねんぐ)徴収、管理、上納などの諸事務を執ったものの総称。その初期の経営では中央から荘官を派遣し、九世紀頃から以後は、在地の豪族を任命して事務を任せることが多かった。奈良時代には荘使・荘領などの名称がみられ、平安時代には荘長・荘預などがみられる。荘司
兵範記‐保元元年(1156)閏九月一八日「兼亦以在庁官人郡司百姓庄官、定寄人、恣募名田、遁避課
② 江戸時代、一つの村里のかしら。領主の命によって、代官・郡代のもとで、納税の監督、農耕の指導、人事の管理などを行なったもの。庄屋名主肝煎(きもいり)。〔日葡辞書(1603‐04)〕
随筆・翁草(1791)七五「備後村と云ふ所有り。其荘官を則備後と申しける故」

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