菌株育成(読み)きんしゅいくせい(英語表記)improvement of microorganisms

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「菌株育成」の意味・わかりやすい解説

菌株育成
きんしゅいくせい
improvement of microorganisms

使用目的に合致した微生物菌株を種々の方法で取得すること。取得の方法としては,紫外線や変異誘起剤 (N-メチル-N′-ニトロ-N-ニトロソグアニジンやエチルメタンスルホン酸など) による突然変異の誘導が工業用微生物の場合にはおもに用いられている。栄養要求性,薬剤抵抗性,温度感受性,代謝制御抵抗性などの変異株が得られており,高い生産物生産性を示す。ほかに,プロトプラスト融合,ファージを用いる形質導入,プラズミッドの伝達などにより,微生物に新しい能力をもたせることができ,分子育種あるいは遺伝子工学と呼ばれている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android