萩原町村(読み)はぎわらまちむら

日本歴史地名大系 「萩原町村」の解説

萩原町村
はぎわらまちむら

[現在地名]萩原町萩原

いわ村の北西、飛騨川東岸の沖積平野と、御前ごぜん山より西流するさくら谷の作った扇状地南部を占める。川沿いを通る飛騨街道の馬継場であった。対岸跡津あとつ村との間は渡船で結ばれていた。現金山かなやま祖師野そしのの八幡神社蔵の大般若経奥書に元亨二年(一三二二)一二月一一日「萩原郷中呂真乗」で書写されたとみえる。また嘉暦二年(一三二七)七月二一日の奥書には「萩原新諏方御拝殿」で書写したとある。いっぽう禅昌ぜんしよう寺蔵の応永二年(一三九五)一一月二〇日書写の大般若経奥書に「萩原郷中櫓村」とみえることなどから、中世の萩原郷は近世中呂ちゆうろ郷・萩原郷を含む地域をさすとみられる。

慶長一〇年(一六〇五)の飛騨国郷帳に萩原郷とみえ、高八三六石余、うち田五二一石余・畑三一四石余、物成二五〇石余(三ツ成)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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