藤並庄(読み)ふじなみのしよう

日本歴史地名大系 「藤並庄」の解説

藤並庄
ふじなみのしよう

有田川の南岸、田殿たどの庄南方、石垣いしがき(現金屋町)西方糸我いとが(現有田市)東方の山麓部にあった荘園。「兵範記」仁安二年(一一六七)一〇月・一一月巻紙背文書の、三月三日付三河権守高佐奉書に「紀伊国藤並御庄申文遣之、仰遣国司許者、仰旨如此」とみえる。ほかに領有関係の史料は見当たらないようで、四至・面積なども未詳

藤並氏は、嘉禄二年(一二二六)一一月二五日付の某庄年貢注文案(高山寺文書)に「一石 十月 藤並殿御沙汰」とみえるのを初見に、嘉禎四年(一二三八)一〇月日の京都八条辻固湯浅御家人結番定文案(崎山家文書)に藤並太郎が一番に結番されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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