朝日日本歴史人物事典 「藤波言忠」の解説
藤波言忠
生年:嘉永6.9.12(1853.10.14)
明治時代の華族(旧公家),子爵。明治天皇側近。京都生まれ。広橋胤保の子。藤波教忠の養子。天皇の学友として7,8歳のころより宮中に出仕した。明治7(1874)年1月宮内省9等出仕となり,天皇の講学に陪席した。12年12月侍従。馬に対しすぐれた鑑識眼があり,新冠牧馬場御用掛などを経て,18年7月には御厩制度等調査のため欧米に派遣された。22年7月より大正5(1916)年1月まで主馬頭を勤めた。また滞欧中オーストリアでドイツ人学者スタインの講義を受け,帰国後明治20年11月より天皇,皇后に憲法学を進講している。37年宮中顧問官となった。<参考文献>渡辺幾治郎『明治天皇と輔弼の人々』
(西川誠)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報