朝日日本歴史人物事典 「藤雅三」の解説
藤雅三
生年:嘉永6(1853)
明治大正期の洋画家。豊後国(大分県)臼杵生まれ。帆足杏雨に南画を学んだのち上京,明治9(1876)年工部美術学校に入学し,フォンタネージ,サン・ジョヴァンニに指導を受けた。14年第2回内国勧業博覧会にコンテ画を出品,またこのころ,久米桂一郎らに擦筆画を教えた。18年工部省留学生として渡仏,パリでラファエル・コランに師事し,黒田清輝を知る。20年パリのサロンに入選。その後,セーヴルの製陶所に勤め,さらにアメリカへ渡り陶器製造会社の図案を手がけたりした。油彩画に「フランス風景」がある。アメリカで没。
(三輪英夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報