蛇円山(読み)じやえんざん

日本歴史地名大系 「蛇円山」の解説

蛇円山
じやえんざん

雨木あまぎ北方、芦品郡新市しんいち町との境にある。備後南部の最高峰で標高五四五・八メートル。かつては「蛇園山」と書き、「福山志料」は「根回り五里二十七町五十間」とし、峰は雨木村地内で山麓は一三ヵ村に及ぶという。

山頂に八大竜王社(現高神社)がある。蛇円山を一名「ぢおう山」と称するが、これは竜王社のなまったものといわれ、雨乞の神として旱魃の時には参詣して祈る習わしが古くからある。雨が降らない時は山麓の野々倉ののくら川の雨坪あまつぼに御神体をつけ、祝詞をあげて祈祷すると必ず降るといわれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android