蜂巣炎(蜂窩織炎)(読み)ほうそうえんほうかしきえん(英語表記)Cellulitis

家庭医学館 「蜂巣炎(蜂窩織炎)」の解説

ほうそうえんほうかしきえん【蜂巣炎(蜂窩織炎) Cellulitis】

[どんな病気か]
 皮膚の深い層から皮下脂肪(ひかしぼう)組織にかけて、急速に、水平に広がる感染症です。黄色(おうしょく)ブドウ球菌(きゅうきん)、化膿かのうレンサ球菌のほか、いろいろな細菌の感染でおこります。小さな外傷誘因となります。もっともよくできるのは下肢(かし)ですが、ほかのところにもできます。
 広い範囲が赤く腫(は)れ、熱感とさまざまの程度の痛みがあります。発熱やだるさもありますが、あまり激しいものではありません。
 もし、著しい倦怠感(けんたいかん)、激烈な関節痛と筋肉痛、高熱があり、病変部が赤紫色に腫(は)れ、水ぶくれなどができたときには、すぐに手術をして病変部を郭清(かくせい)(きれいになるまで掻(か)き取る)しなくてはなりません。壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん)という重い病気の危険があるからです。
[治療]
 安静にして、抗生物質を内服します。症状が強いときは注射にかえます。壊死性筋膜炎の疑いがあるときは、設備の整った病院に入院して治療します。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android