蟠渓温泉(読み)ばんけいおんせん

日本歴史地名大系 「蟠渓温泉」の解説

蟠渓温泉
ばんけいおんせん

[現在地名]有珠郡壮瞥町字蟠渓

壮瞥町の北東部、長流おさる川中流の渓谷に湧出する温泉。泉質は中性低張性高温泉、泉温は摂氏九二度。古くはアイヌが湯治場として使用したといわれ、山川地理取調図でも当地付近に「温泉」と記される。明治一三年(一八八〇)紋鼈もんべつ東浜ひがしはま(現伊達市)小野貫一郎(旧仙台藩亘理伊達氏の家臣)がこの地(ベンケベツ)に移り住み、当時温泉を利用していたアイヌから酒一樽で譲り受け、温泉宿を経営したのが始まりで(平成一三年「壮瞥町勢要覧資料編」)、土地貸付許可書では明治一九年二月一九日になっている(壮瞥町史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「蟠渓温泉」の意味・わかりやすい解説

蟠渓温泉
ばんけいおんせん

北海道南西部、胆振(いぶり)総合振興局管内の壮瞥町(そうべつちょう)にある温泉。支笏洞爺(しこつとうや)国立公園域。長流川(おさるがわ)の河床から湧出(ゆうしゅつ)し、泉質は塩化物泉オロフレ山の登山口にあたり、山麓(さんろく)にはさっぽろばんけいスキー場がありスキー客の来訪が多い。自炊設備もある素朴な感じの温泉地。JR室蘭本線伊達紋別(だてもんべつ)駅からバスの便がある。

[奈良部理]

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