蟹江本町村(読み)かにえほんまちむら

日本歴史地名大系 「蟹江本町村」の解説

蟹江本町村
かにえほんまちむら

[現在地名]蟹江町蟹江本町

東に戸田とだ(現名古屋市)福田ふくた川、南は遠く福田前ふくたまえ新田(現名古屋市)に接する現蟹江町の主邑。「徇行記」によれば、概高一千九七六石余のうち一千一六六石余が藩士二人の給知、田は八九町一反六畝余、畑は一二町七反七畝余。海辺部の地域で鎌倉円覚えんがく寺の荘園を後背地に、室町期頃から成立した大村。富田庄絵図(円覚寺蔵)当村の名がみえる。「寛文覚書」に戸数三五五、人数一千五八七、漁舟六二艘とある。「徇行記」は「高ニ準シテハ戸口多ク農商ヲ兼生産トス、舟入ハ民戸蟹江新田ノ地モ入交、漁事船カセキヲ以テ専生産トシ、舟入間ノ川村中ニアリ、民戸如織軒ヲ連、戸口多キ所ナリ」と記し、支村舟入ふないれでの鰻・蛤蜆の採漁、津島祭礼車船に毎年四艘ずつ出したことなどを伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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