デジタル大辞泉
「蠢蠢」の意味・読み・例文・類語
しゅん‐しゅん【×蠢×蠢】
[ト・タル][文][形動タリ]
1 虫などがうごめくさま。
「―として御玉杓子の如く動いて居たものは」〈漱石・趣味の遺伝〉
2 おろかで無知なさま。また、そうした人が秩序なく動きまわるさま。
「―たる凡俗の徒輩」〈谷崎・神童〉
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しゅん‐しゅん【蠢蠢】
〘形動タリ〙
① 虫などのうごめくさま。また、動き乱れるさま。
※
名語記(1275)四「蠢々たる生類をむしとなづく」 〔
晉書‐天文志〕
② おろかで取るに足りないもののさま。無知な人が
分別もなく動きまわるさま。
※
正倉院文書‐天平勝宝八年(756)六月二一日・
東大寺献物帳「遂使擾々群生、入寂滅之域、蠢々品類、趣常楽之庭」
※
異端者の悲しみ(1917)〈
谷崎潤一郎〉一「蠢蠢
(シュンシュン)として虫けらの如く生きて行く
貧民の間に伍して」 〔詩経疏‐
小雅・采
〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「蠢蠢」の読み・字形・画数・意味
【蠢蠢】しゆんしゆん
虫がうごめく。また、乱れさわぐさま。〔左伝、昭二十四年〕今、王室實に蠢蠢たり。吾(われ)小國懼(おそ)る。然れども大國の憂ひなり。吾が儕(せい)何ぞ知らん。字通「蠢」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報