血清タンパク型(読み)けっせいたんぱくがた

世界大百科事典(旧版)内の血清タンパク型の言及

【親子鑑別】より

…ゲノムDNAやミトコンドリアDNA上の塩基配列の差によって生じる遺伝的個体差)が検査の主役を担うようになっている。血液の多型形質のなかでとくに利用価値の高いのは,型の種類が多くて各型の出現頻度にかたよりのあまりないもので,その例としてABO,MNSs,Rh,キッドKiddなどの血液型(赤血球抗原の型),Gm・Gc・トランスフェリン(TF),ハプトグロビン(HP),α1‐アンチトリプシン(PI)などの血清タンパク型(血清型),ホスホグルコムターゼ‐1(PGM1),酸性ホスファターゼ(ACP),エステラーゼD(ESD),グルタミン酸‐オキザロ酢酸‐トランスアミナーゼ(sGPT)などの赤血球酵素型,白血球抗原(HLA)型,などがあげられる。DNA多型のなかでは,MCT118(D1S80)型のようなシングルローカス高変異縦列反復配列(VNTR)多型やCSF1PO型,D3S1744型,VWA型,THO1型,TPOX型などの短鎖縦列反復配列(STR)多型がよく利用される。…

【血清型】より

…ヒトや動物の血漿(または血清)中には,それぞれ特定の生物学的役目をもった多種類のタンパク質が含まれているが,その多くのものに遺伝的な変異が認められており,それによってヒトや動物をいろいろな型に分けることができる。血清タンパク質も血液の構成成分であるから,その多型も血液型の一つといえるが,狭い意味での血液型(赤血球抗原型)と区別するため,血清型または血清タンパク型が慣用語としてよく使われる。ヒトの血清タンパク質のうち,とくに多型性に富んでいる(表現型の数が比較的多くて各型の出現頻度にあまり偏りのない)のは,ハプトグロビン(HP),トランスフェリン(TF),Gc,α1‐アンチトリプシン(PI),補体第4,第6および第8成分(C4,C6,C81),α2‐HS糖タンパク質(AHSG),凝固系第XIII因子(FXIII‐B),免疫グロブリン(Gm,Km,Am)などである。…

※「血清タンパク型」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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