血脈・血脉(読み)けちみゃく

精選版 日本国語大辞典 「血脈・血脉」の意味・読み・例文・類語

けち‐みゃく【血脈・血脉】

〘名〙 (「けち」は「血」の呉音)
① 親族としての血のつながり。また、血のつながる親族。血統。血すじ。けつみゃく。
※和英語林集成(初版)(1867)「Kechimyaku(ケチミャク)ガ タエル」
② 仏語。教理や戒律が師から弟子へと代々伝えられることを血のつながりにたとえた語。また、その相承系譜を記した系図書。けつみゃく。
※権記‐長保二年(1000)八月二〇日「雖非入室弟子、只薦挙年臈已積血脈相伝之者」
③ 在家(ざいけ)の俗人に与える仏法の法門相承の系譜。これを受けると出家と同じ功徳があるといわれ、生きている間は身からはなさず、死後遺骸とともに棺に納める。けつみゃく。
浄瑠璃・賀古教信七墓廻(1714頃)鉢たたき「汝が十念血脈(ケチミャク)受たるもうじゃは、往生疑ひ有べからず」
芸道などで、その道を師から弟子へと伝えること。けつみゃく。
※十問最秘抄(1383)「さ様に先達を捨てんには、連歌の血脈不審の事也」
浮世草子傾城禁短気(1711)二「血脉(ケチミャク)かけて心中指切

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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