血餅(読み)ケッペイ(その他表記)blood clot; cruor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「血餅」の意味・わかりやすい解説

血餅
けっぺい
blood clot; cruor

血液を容器に入れて空気にさらして室温で放置すると,上澄みと凝固部分に分れる。この上澄みは血清で,凝固部分を血餅という。成分赤血球と少量の白血球およびフィブリンで,血栓とともに止血創傷治癒などに重要な役割を果している。血餅は時間とともに退縮する。

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栄養・生化学辞典 「血餅」の解説

血餅

 血清に対していう.血液をとり放置すると凝固するが,その凝固した部分.澄んだ液状の部分が血清.

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世界大百科事典(旧版)内の血餅の言及

【血液】より

…血漿中には血液の凝固に関与するフィブリノーゲン(繊維素原)凝固因子も含まれ,血小板と共働して血液凝固にあずかる。 血液凝固が完了したのち,凝固塊(これを血餅という)を取り除くと黄色透明な液体が残る。これが血清blood serumである。…

【血餅収縮試験】より

…正常な血液は血管の外へ出ると固まって凝血塊となるが,これは血餅(けつぺい)blood‐clotと呼ばれる。血餅は時間とともに漸次収縮していき,血清が分離される。…

※「血餅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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