裏移(読み)うらうつり

精選版 日本国語大辞典 「裏移」の意味・読み・例文・類語

うら‐うつり【裏移】

〘名〙
連歌連句の語。懐紙の初折(しょおり)の表から裏へ移る最初の一句。
※俳諧・貞享式海印録(1859)二「裡移りに景物を出すを、待兼ねと云うて嫌ふは近世の弊也」
② (①の「うら」を遊里語の「うら(裏)」にかけて) 二度目の遊興。また、遊興が二度目から三度目になること。
洒落本・傾城觿(1788)「裏移りの床華(とこばな)に月を結びし初文(はつふみ)は」
③ 印刷した紙の裏に他の紙の印刷面がふれて、そのインキがつくこと。または、誤って印刷機の圧胴面についた模様が、紙の裏に転写されること。
④ (「裏写り」とも書く) 表裏とも書写、または印刷した紙の、裏の文字や絵がすけて見えること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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