補陀洛寺(読み)ふだらくじ

日本歴史地名大系 「補陀洛寺」の解説

補陀洛寺
ふだらくじ

[現在地名]鎌倉市材木座六丁目

光明こうみよう寺の北西近く、中島なかじまにある。真言宗大覚寺派。南向山帰命院補陀洛寺と号する。開山文覚、開基源頼朝と伝える。中興は頼基。本尊十一面観音。もと手広青蓮てびろしようれん寺末。中興僧頼基は鶴岡八幡宮仏乗ぶつじよう坊の供僧で、観応元年(一三五〇)銘の補陀洛寺鐘(東慶寺蔵)に「住持比丘頼基」とある。

北条氏康は天文二二年(一五五三)一一月一五日の朱印状(県史三)で当寺の棟別銭を免除し、当寺が管理していた見目みるめ天王社分ならびに寺内修理料として計四貫三〇〇文の地を寄進している(年未詳二月一七日「大道寺周勝書状写」同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android