裸祭[国府宮](読み)はだかまつり[こうのみや]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「裸祭[国府宮]」の意味・わかりやすい解説

裸祭[国府宮]
はだかまつり[こうのみや]

愛知県稲沢市国府宮町の尾張大国霊神社(おわりおおくにたまじんじゃ)で旧暦 1月13日に行なわれる祭り。正式には儺追神事(なおいしんじ)という。旧暦 1月2日に神前でのくじで選ばれ,旧暦 10日から神社の儺追殿に参籠していた神男(しんおとこ)と呼ばれる儺追(負)人が,旧暦 13日の午後,自分の災厄を神男に負わせようと近隣から参道境内に集まった裸男の群れのなかに飛び込み,もみくちゃにされながら儺追殿にたどり着く。この間,神職拝殿から神男の方向に向けて,鉄鉾(てっしょう)と呼ばれる大鳴鈴という鈴をつけたサカキ(榊)を振り続ける。翌 14日の未明には境内の庁屋で夜儺追神事があり,脂燭と人形をつけた土餅という黒い餅を背負った神男が,大鳴鈴を鳴らす神職に追われ,つぶてを投げつけられて,境内から追い出される。(→裸祭

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