西の市(読み)にしのいち

精選版 日本国語大辞典 「西の市」の意味・読み・例文・類語

にし【西】 の 市(いち)

  1. 令制で、京の東西に設けられた市のうちの西のもの。右京にあり、平城京では、八条二坊、現在の大和郡山市北端の九条、平安京では、七条二坊二保の四町、現在の京都市下京区七条通の北、御前通(西大宮大路)の西の地にあたる。毎月前半東市が開き、西市は一六日から開いた。取り扱う品は定められており、延喜式には、東市五一品目、西市三三品目とある。また、市では罪人処刑も行なわれた。
    1. [初出の実例]「西市(にしのいち)にただ独り出でて眼並(なら)べず買ひてし絹の商(あき)じこりかも」(出典万葉集(8C後)七・一二六四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android